下仁田ねぎの特徴

その特徴は太くて短い姿で、白根は15cm、太さは4〜5cm。ねぎのくせにちょっと高価です。生ではびっくりするほど辛いのでそれだけで敬遠する人もいるようですが、でも煮るとすごく甘く、普通の長ネギとちがいスジっぽくなくてトロトロになります。

ネギの種類として、葉ネギと根深ネギに大きく分けられますが、下仁田ねぎは、根深の一本ネギです。 関西では、九条ネギに代表されるように、ネギは葉っぱの部分を食べますが、関東では千住ネギや深谷ネギ等、白根を主に食べます。

深谷ねぎは深谷市周辺で生産される長ネギの地域ブランドなのに対し、下仁田ねぎは種が流出し広く流通したもので、ホームセンターや種苗店で売られている下仁田ネギの種を蒔けば下仁田町以外で適当につくっても遺伝子的には下仁田ねぎになります。

そのようなわけで、味わいや形、価格といった品質がピンキリです。

下仁田ねぎの旬は冬!

近年「初物を先取りするのが粋」なようなところがあって、下仁田ネギも市場には旬よりも早い10月くらいから出回ります。しかし、ネギは冬の季語ですし、やはり下仁田ねぎは冬野菜です。

地元・下仁田町では、「下仁田ねぎは霜にあたって甘くなる」という言葉がありますが、11月下旬に何度か霜にあてた12月から年明け2月中旬くらいまでの2ヶ月半あまりが旬です。14〜15か月という長い栽培期間を考えると旬の時期はホンの一瞬です。

月ごとの特徴と簡単に言えば、

11月
シャキシャキ感を味わい
12月
青葉もあり、霜にあたって美味しくなる時期
1月〜2月
葉っぱが枯れこんで、甘さとトロミが増す時期
とくに1月中旬から2月中旬くらいまでの厳冬期の下仁田ねぎは、表面にヌメリが出て、丈も縮むので、旨味的なものが凝縮して、コクが増します
2月末〜3月
寒さがゆるんでくると、根が動きはじめ、やがてネギ坊主となる花芽が出て親ネギは終了です。
次は子ネギこと、下仁田ネギ苗でネギ味噌を味わう季節に変わります